- フランジ形たわみ軸継手の基本構造と特徴がわかる
- ミスアライメント吸収やメンテナンスのポイントを理解できる
- 選び方や使用上の注意点、FAQで疑問を解消できる
フランジ形たわみ軸継手とは何か
フランジ形たわみ軸継手は、機械の回転部分をつなぐ重要な部品の一つです。特に、軸のズレや振動を吸収しながら動力を伝達する役割を持っています。今回ご紹介するのは、日本で最もポピュラーなフレキシブルシャフトカップリングの一つで、JIS B 1452-1991の規格に準拠した製品です。
この軸継手の最大の特徴は、フランジと継手ボルトのシンプルな構造にあります。これにより、取りつけやメンテナンスが非常に簡単で、現場での作業効率が向上します。さらに、偏心や偏角などのミスアライメントを吸収することで、機械の寿命を延ばす効果も期待できます。
軸継手は、回転機械の性能や安全性に直結する重要なパーツです。適切な製品を選ぶことで、機械全体の安定稼働に寄与します。特にこのタイプは、ねじれ振動を吸収し騒音を防止する機能も備えているため、静かな環境を求める現場にも適しています。
また、スラスト荷重を伝えない設計なので、軸方向の負荷がかかりにくく、機械の他の部品への負担を軽減します。これにより、トータルでのメンテナンスコスト削減が期待できるのです。
構成部品は主にS25C以上の材質を用いた本体、SS400相当のナットやボルト、そしてNBR製のブシュで構成されており、耐久性と信頼性を両立しています。これらの材質選定も、長期間の使用に耐えるための工夫の一つです。
このように、フランジ形たわみ軸継手は、機械の性能を最大限に引き出しつつ、メンテナンス性も考慮された優れた製品と言えるでしょう。
製品の構造と材質の特徴
この軸継手は、フランジと継手ボルトの組み合わせによる非常にシンプルな構造が特徴です。シンプルな構造は、取りつけや分解作業を容易にし、現場での作業時間を短縮するメリットがあります。
本体にはS25C以上の炭素鋼が使用されており、強度と耐久性に優れています。ナットやボルトはSS400相当の鋼材で作られており、しっかりとした締結力を確保しています。ばね座金にはSWRH62という特殊鋼が用いられていて、振動吸収や衝撃緩和に役立っています。
ブシュにはNBR(ニトリルゴム)が採用されており、柔軟性と耐油性に優れています。これにより、偏心や偏角のズレを吸収しつつ、長期間安定した動作を実現しています。座金もSS400相当の素材で、全体の剛性を保ちながら適度な柔軟性を持たせています。
このように、各部品の材質選定は、耐久性、メンテナンス性、そして性能のバランスを考慮したものになっています。特にブシュの交換が容易な設計は、現場での保守作業を大幅に楽にしてくれます。
構造のシンプルさと材質の選択が、製品の信頼性と長寿命を支えているといえるでしょう。
以下の表は各部品の材質と役割をまとめたものです。
| 部品 | 材質 | 役割 |
|---|---|---|
| 本体 | S25C以上 | 強度と耐久性の確保 |
| ナット | SS400相当 | 締結力の保持 |
| ばね座金 | SWRH62 | 振動吸収・衝撃緩和 |
| ブシュ | NBR | 柔軟性と耐油性 |
| 座金 | SS400相当 | 剛性と柔軟性のバランス |
| ボルト | SS400相当 | 部品の締結 |
ミスアライメント吸収の仕組みとメリット
機械の軸同士をつなぐ際、完全に一直線に揃えることは難しいものです。ここで問題となるのが「ミスアライメント」と呼ばれる軸のズレです。このズレが大きいと、軸継手や機械本体に過度な負荷がかかり、故障の原因になりかねません。
この軸継手は、偏心や偏角のズレを吸収する機能を持っています。具体的には、柔軟なブシュがズレを吸収し、ねじれ振動も和らげることで、機械の負担を軽減します。これにより、長期間安定した運転が可能となります。
また、ねじれ振動の吸収は騒音の軽減にもつながります。工場内の騒音レベルを下げることは、作業環境の改善に直結するため、非常に重要なポイントです。
さらに、スラスト荷重を伝えない設計により、軸方向の力が他の部品に影響を与えにくくなっています。これにより、軸受けやシール部品の寿命延長にも寄与します。
このような機能は、特に大型機械や高回転機械において効果を発揮します。ミスアライメントが原因のトラブルを未然に防ぎ、メンテナンス頻度を減らすことができるため、結果的にコスト削減にもつながります。
以下に、ミスアライメントの種類と吸収方法をまとめます。
- 偏心ミスアライメント:軸の中心がずれている状態。ブシュの柔軟性で吸収。
- 偏角ミスアライメント:軸が角度的にずれている状態。フランジの動きで調整。
- 軸方向ミスアライメント(スラスト荷重):この製品はスラスト荷重を伝えない設計。
取りつけとメンテナンスのポイント
この軸継手の魅力の一つは、取りつけやメンテナンスのしやすさにあります。フランジと継手ボルトの組み合わせがシンプルなので、現場での作業がスムーズに行えます。
特に注目したいのは、継手ボルトを外すだけでブシュの交換が可能な点です。ブシュは消耗品のため、定期的な交換が必要ですが、この設計により作業時間が大幅に短縮されます。
取りつけの際は、以下のポイントを押さえると良いでしょう。
- フランジ面の清掃:取りつけ前に油分やゴミをしっかり拭き取る
- ボルトの締め付け:均等に締めることで偏荷重を防止
- ミスアライメントの確認:取りつけ後に軸のズレをチェック
また、メンテナンス時にはブシュの摩耗や劣化を定期的に点検し、必要に応じて交換します。交換作業は継手ボルトを外すだけなので、専門的な工具や技術がなくても比較的簡単に行えます。
これらの特徴により、現場の負担を軽減し、機械の稼働率向上に貢献します。

メンテナンスがこんなに簡単なら、忙しい現場でも助かるな
使用環境と適応範囲について
この軸継手は、様々な産業機械に幅広く使われています。特に、偏心や偏角のズレを吸収しながら動力伝達を行う必要がある場面に最適です。
鋳鉄製のFCLタイプと炭素鋼製のFCLSタイプがあり、今回紹介するのは耐久性に優れた炭素鋼製のFCLSタイプです。高い強度が求められる環境でも安心して使用できます。
適応する回転速度やトルクは製品仕様によりますが、一般的な工業用機械の範囲内で十分な性能を発揮します。高温や多湿、油がかかる環境でも、ブシュのNBR素材が耐性を発揮します。
ただし、極端に過酷な環境や特殊な条件下では、別途専門の製品を検討する必要があるため、使用前に環境条件を十分に確認しましょう。
以下のリストは、主な適用例です。
- ポンプやコンプレッサーの軸連結
- ファンやブロワーの駆動系
- 各種産業用機械の動力伝達
- 工作機械の回転部分の連結
これらの用途で、信頼性の高い動力伝達とミスアライメント吸収が求められる場合に特におすすめです。
価格とコストパフォーマンスの考え方
この軸継手の価格は約1,782,324円と、決して安価ではありません。しかし、その価格には高い品質と耐久性、そしてメンテナンス性の良さが反映されています。
長期的に見ると、故障やトラブルの減少、作業時間の短縮によるコスト削減効果が期待できます。特に、ブシュ交換が簡単にできる点は、メンテナンスコストの低減に直結します。
また、ミスアライメント吸収による機械全体の負担軽減は、他の部品の寿命延長にもつながります。これらを考慮すると、初期投資としては妥当な価格設定と言えるでしょう。
価格面で迷う場合は、以下のポイントを検討してみてください。
- 機械の稼働時間や使用頻度
- メンテナンスにかけられる時間とコスト
- トラブル発生時の影響範囲と修理費用
これらを踏まえて、トータルコストでの判断が重要です。
よくある質問(FAQ)
ここでは、この軸継手に関するよくある疑問にお答えします。
- Q1: 取りつけに特別な工具は必要ですか?
基本的には一般的なレンチやスパナで対応可能です。ただし、ボルトの締め付けトルクは規定通りに行う必要があります。 - Q2: ブシュの交換頻度はどのくらいですか?
使用環境や負荷によりますが、定期点検で摩耗や劣化を確認し、必要に応じて交換してください。 - Q3: 高温環境でも使用できますか?
NBR製のブシュは一般的な工業環境の温度範囲に対応していますが、極端な高温環境では別途確認が必要です。 - Q4: スラスト荷重を伝えないとはどういう意味ですか?
軸方向の力(スラスト荷重)が継手を通じて伝わらない設計で、機械の他の部品への負担を軽減します。
まとめ:信頼できるフランジ形たわみ軸継手の選び方
フランジ形たわみ軸継手は、機械の軸同士をつなぐ重要な役割を担っています。今回ご紹介した製品は、JIS規格に準拠し、シンプルな構造と優れた材質選定によって、耐久性とメンテナンス性を両立しています。
偏心や偏角のミスアライメントをしっかり吸収し、ねじれ振動や騒音の軽減にも効果的です。さらに、スラスト荷重を伝えない設計で、機械全体の負担を減らすことができます。
取りつけやブシュ交換が簡単なため、現場での作業効率も高く、長期的なコストパフォーマンスにも優れています。価格は高めですが、その分の価値を十分に感じられる製品です。
導入を検討する際は、使用環境や機械の仕様に合った製品かどうかをしっかり確認し、適切なメンテナンス計画を立てることが成功のポイントです。

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